ストレスとうまく付き合う
「ストレス」と聞くと日常生活を送る上で好ましくないものと捉えがちです。
しかし、必ずしも全てのストレスが悪いというわけではなく、中には自分を成長させる良いもストレスも存在します。
「ストレス=悪者」と決めつけず、心と身体のバランスを保ちながらストレスとうまく付き合うことが必要なのです。
良いストレスと悪いストレス
1、成長につながる良いストレス
良いストレスは、危険を回避するための行動に繋がります。
例えば初めての海外出張や冬山登山は、緊張感があり不安です。そのため、念入りに準備をし、危険を回避し、良い結果をもたらすという効果があります。
逆に緊張感や不安というストレスがないと、準備を怠り失敗する危険もありますので、ストレスは身を守るための必要な感情です。
また、その他にも良いストレスはあります。
例えば昇進や転勤では、「新しいポジションでも頑張ろう」と緊張感があり意欲が高くなりますが、これも良いストレスです。
一方で、慣れない環境での失敗や挫折はつきものですが、
何かに積極的に取り組んだ結果の失敗経験は、そこに学びがあると成長に繋がります。
そういう意味では、失敗や挫折がもたらすストレスも、肯定的に活かしていくことで自分にとっては良いストレスに変えることができます。
2、心身への悪い影響を与える悪いストレス
悪いストレスには、不安や憂うつ感など気分が沈み身体に影響をきたすような場合と、
怒りや嫉妬など視野が狭くなり適切な行動がとれない場合があります。
前者は気分が下がり行動が停滞してしまい、後者は逆に良くない行動を引き起こしてしまいます。
そのまま放置すると、うつ病等の精神疾患や事故につながる行動、攻撃的な異常行動にもなりかねません。
ストレス社会では深刻な問題になっており、ストレスケアが必要とされています。
悪いストレスの裏には、ネガティブ感情があります。ネガティブ感情は一つではなく、複雑に入り組んでおり、溜め込まずストレスコントロールしケアすることが大切です。
ストレスケアの方法
ストレスを感じたならなるべく早くケアすることをおすすめします。
一般的なケア方法としては、規則正しい生活(十分な睡眠)、運動、おしゃべりや趣味での発散などがありますが、職場で簡単にできるのは、「深呼吸」です。腹式呼吸でゆっくり吸ってゆっくりはく。2-3度繰り返すと、気持ちが落ち着いてきます。
ストレスを少しでも感じたらまずは深呼吸です。
ストレス感情はしつこく心に残り、なかなか消えません。
そんな時は、心の中で感じていることを書き出してみること、誰かに話してみることがおすすめです。
モヤモヤやイライラを言葉にすることで、自分の中の本当のストレスの正体を知ることができ、対処方法が見えてくることがあります。
ストレスケアで大切なのは、自分のストレスに向き合って受け入れることです。
自分のストレスをきちんと知れば、いつまでもネガティブな感情を持ち続けることなく、うまくストレスコントロールができます。
以下の2つのホルモンを増やすこともストレスケアに役立ちます。
-
幸せホルモン「セロトニン」
心の安定に影響する。早寝起きの規則正しい生活、リズミカルな運動、おしゃべり、スキンシップ等で分泌される。
-
快楽ホルモン「ドーパミン」
向上心、記憶・学習効果を高める。食事、運動、リッラクスすることで分泌される。
ポジティブ思考でストレスを軽減する
物事の悪い面ではなく、良い面に目を向けることが大切です。
できないことよりもできたことに目を向け、「自分はできるんだ」と自己効力感を高めることを意識しましょう。
完璧を目指すのではなく、
「これでいいんだ」
「悩みはあってもなんとかなる」
「悪い状態もいつかは終わる」というようにポジティブ思考を使って乗り切ることも大切です。
楽観的な考えはストレスを軽減します。
当研究所では、レジリエンス研修の一環でストレス対応力を高める「ストレス対応ワークショップ」を提供しております。ストレス耐性を高めると同時に、ポジティブ思考力をつける講座やモチベーションを構築・維持できるような講座もありますので、お気軽にお問い合わせください。
企業向けには、ご要望に応じて、一般社員向け、管理職向け、組織単位など研修内容をお選びいただけます。