レジリエンスは危機管理



リスクとはまだ起こっていない好ましくない出来事のことで、

起こらないように注意する、リスクを回避する。

もし起こってしまった時にも、影響を最小化できる対策を考えておく。

保険への加入やリスク分散などがあります。

レジリエンスは回復力といいますが、

不利な状況に直面した時も、気持ちがへこまないように予防する。

それには、自分がどんな状況で気持ちがへこむか、

どんなストレスを感じるかを知っておくことです。


気持ちがへこんだ時は、それ以上下がらないように対処する

疲労回復やストレス解消もその一つですが、

積極的で柔軟な問題解決を行い、その状況に対処することで気持ちを元に戻します。


レジリエンスもリスクマネジメントも、

事前に準備しておくことでダメージを和らげることができます。

リスク回避だけでは不十分


気分が下がるリスクを避ければ、傷ついたり落ち込むことは減らせます。


気持ちがへこむことを前提とし、そこから立ち直っていくことがレジリエンスなら

へこまない対策だけでよさそうに思えます。


しかし、リスクを回避することだけでは十分ではありません。

全てのリスクに対処することは、現実的にも無理がありますし、

リスクを回避することは、チャンスを逃すこともあります。


失敗や困難を完全に避けるには、

冒険やチャレンジをせず、ひたすら平穏な日々を過ごす。

そのような人生が幸せかどうかは、個人の主観によるところです。

達成したい目標がある場合は、リスクを承知で行動を起こすことも時には必要です。

それには、たとえ失敗しても自分は大丈夫だと思える別のレジリエンスが必要です。

クライシスマネジメントを取り入れる

日本語での危機管理には、リスクマネジメントの他に、クライシスマネジメントがあります。

英語では Risk と Crisis は使い分けられていますが、日本語は両方とも直訳では危機です。

前者をリスク、後者を危機と使い分けている場合もありますが、あいまいです。

クライシスの語源は「分かれ道」です。

目の前に分かれ道があり、どちらに行くべきか決めなくてはいけない情景を思い浮かべてみます。

右の道は安全だが長くて時間がかかる、左の道は近道だがアップダウンがある。

登山では、体力や天候や日没時間などを考えて遭難しないように判断を下します。


リスクが顕在化する前の対策立案がリスクマネジメントで、

顕在化した後の対応は、クライシスマネジメントです。

クライシスマネジメントは事後対応で、事前のリスクマネジメントのように十分な時間がかけられません。

日本人は、クライシスマネジメントが苦手だと言われています。


時間や情報に制約がある中で、適切な判断を下すには何が必要でしょうか。


OODAループを使う


OODAループ(ウーダループ)は、元は軍事用語ですが、ビジネスでの活用が注目されています。

クライシスマネジメントにはOODAループを使います。

O(Observe)観察、情報収集、状況把握

O(Orient) 情勢判断

D(Decide) 意思決定

A(Act) 行動


この4つ行動を高速でループさせ、試行錯誤を重ねて目的を達成するため、 

時間をかけて計画立案から始める、PDCAとはスピード感が違います。


先行きの見えない現代、計画づくりに時間をかけるより

状況によって柔軟に変えられるOODAループの方が適しているとも言えます。


まず、状況を把握して受け入れる。

情勢判断では、様々な方向から分析を行いますが、直感も使います。

数多くの問題解決レパートリーがあることで、直感が活かされます。 相互信頼でつながったチームは、暗黙の統制で行動が起こせます。

行動した結果はフィードバックされ、Observeに戻ります。 OODAループの実践では、目的を共有した相互信頼が欠かせませんが、

レジリエンスは人とのつながりが多いほど強くなります。

助け合える関係、癒される関係、勇気や元気をもらえる関係など、レジリエンスを高めるには必要です。


OODAループを実践できるチームは、レジリエンスでもあると言えます。


***


4つのレジリエンス行動を使う


ネガティブ感情を手放して気持ちを安定させる(Stop)

選択肢から最良のものを選んで切り替える(Change)

立ち止まらず行動を起こす(Go)

目標を達成、成長する(Up)


この4つの行動を繰り返すことで、心の筋肉(レジリエンス)を鍛え、

危機管理に活かさしていきたいと思います。




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