世界幸福度レポート2021-コロナ禍での幸福ー

3月20日は国際幸福Day。

この日に合わせて、World Hapiness Report (世界幸福レポート)が発表されます。

2012年から毎年出されているこの報告書は、幸福度ランキングで有名です。


今年は、「コロナ禍で幸福」に焦点が当てられ、例年とは違う形でまとめられました。

レポートは200ページを超える大作で、毎年厚くなっています。


まずは気になる日本のランキングですが、149ヶ国中56位でした。


過去3年の日本は、 

2018年 54位

2019年 58位

2020年 62位 でしたので、今年は4年ぶりに順位を6つ上げました。


2012年から2021年までのレポートはこちらからダウンロードできます。

https://worldhappiness.report/archive/


このレポートがどのように作成されているかというと。


米国の調査会社ギャラップ 世界世論調査からの人生評価(Life Evaluation) をはじめ、

世界リスク世論調査、(コロナ禍の)生活満足度データなどから、以下の7つの指標でまとめています。

今年はコロナによりデータ収集がままならず、過去のデータを引用している部分もあります。

  1. 国民一人あたりのGDP  GDP per capita

  2. 社会的支援 Social Support

  3. 健康寿命 Healty life expectancy

  4. 人生の選択の自由度 Freedom to make life choices

  5. 寛大さ Generosity

  6. 腐敗度 Perceptions of Corruption

  7. 主観的幸福度 Dystopia

7つの指標を説明すると、


GDPは経済的な豊かさ、貧困の度合いを表します。

社会的支援は、困った時に助けてくれる人がいるか。他者への信頼度も含まれます。

健康寿命は、平均余命に加え健康かどうか。その国の医療水準も表します。

選択の自由度は、社会が多様性を受け入れているか、女性活躍度の意味合いがあります。

寛大さは、失敗しても再度挑戦できる。社会がもつ寛容さです。

腐敗度は、汚職があるか、政府など公的機関への信頼度を表します。

主観的幸福度は、自分は幸せだと感じているか。


主観的幸福度は、日本は昨年の50位から40位に上がりました。

コロナを経験して、逆により幸せを感じている状態です。


2020年、世界で200万人がCOVID-19で亡くなりました。死亡率は4%上昇です。

世界のGDPは5%ダウン、1929年の世界恐慌を超えるとも言われています。

身体的および精神的な健康不安、ストレス、生活への混乱など多くの課題がありました。


各国の幸福度が感染症対策にも関係している。興味深い内容がレポートにはあります。

実質的にはコロナの影響は一過性で、幸福度ランキングは大きく変わっていません。


ランキング上位の国です。


1位 フィンランド (4年連続)

2位 デンマーク  (2年連続)

3位 スイス    (2年連続)

4位 アイスランド (4年連続)

5位 オランダ (昨年6位)

幸福な国は、感染症対策が成功し、死亡率を抑え、経済的ダメージも低い。

なぜ、そう言えるのかレポートより引用いたします。


コロナによる死亡率の違いに関係する要因は、このようになります。

  • 年齢構成の違い

  • 国が島であるかどうか(国境管理)

  • SARSを経験していたか(過去の教訓と準備) 

  • 所得の不平等があったか 

  • 政府を信頼しているか (トップダウンでの対策)

  • 政府の長が女性だったか 

  • 他者への信頼度 (孤立しないことでのストレス低減)


ニュージーランド、台湾、フィンランドなど、23の国で女性の首相がいます。

女性リーダーのいる国は、人口10万人あたり死亡率が19人低いそうです。

理由は、女性リーダーは全体的な幸福を目的とした政策を行い、感染抑止政策を推進しているから。

経済か感染抑止かで 迷わないリーダーだともいえます。


女性リーダーだけでなく、国民も痛みを伴う政策の必要性を受け入れやすい。

公共機関への信頼度も高いと言えます。

幸福度指標では、4.自由度(ジェンダー)と6.腐敗度 が関係しています。


コロナは人々の社会的つながりに重大な課題をもたらしました。

繋がり感覚が落ちた人は幸福感が下がり、孤独感が増します。

社会的支援があると、主観的幸福度も維持できます。


主観的幸福度は、3つの軸での質問に、1から10のスケールで回答します。


1)ポジティブな感情

昨日はどのくらい笑ったか? どのくらい楽しかったか?


2)ネガティブな感情

心配、悲しみ、怒りが、どのくらいあったか?


3)人生の満足度

人生にどのくらい満足しているか?


ネガティブ感情は数値が上がりましたが、ポジティブ感情には変化がありません。

人生の満足度は、60歳以上でが上がり、30歳~60歳の人は下がっています。

若い人たちは、他の年齢層より幸福度が低いといえます。


これは、仕事と関係があるとレポートでは述べています。

コロナによる失業や自宅待機、職場での学習機会が減ったことでの幸福感ダウン 

逆に、多様な働き方での幸福感アップ


職場でのウェルビーングを上げる取り組みは、

困難を乗り越えるレジリエンスを高めることも示唆されています。


幸福であればレジリエンスも高まる。


では、7つの幸福軸のどこから高めるか?

レポートでは、経済(GDP)より人とのつながりが大事だと強調されています。


つながりを社会的支援と置き換えて、幸福度を上げる流れを考えてみました。


社会的支援がある → 人に寛大になれる → 自由度が生まれる → 幸福感が上がる

社会的支援がある → 政府を信頼できる → 感染抑止につながる → 健康寿命が上がる

社会的支援がある → 経済的不平等をなくす → GDPの改善 


相手を信用できる、何かあれば助けてもらえる人を持つには、まず自分から行動してみます。


共感や思いやりをもつ

信用して受容する 

自分からサポートする


幸福度の高い国は、コロナからのレジリエンス(回復力)もあります。

幸福をループさせていきたいと思います。







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